メイクアップ ラボ #11
バレエのメイク
バレエのメイクも、芝居やミュージカルのメイクと同じようにとてもナチュラルになってきています。
以前は、ピンク系のファンデーションにブルーのアイシャドウという、ほぼ定番的スタイルでアイラインの上下を異様に外して描いていました。 しかし、モダンやジャズの要素も加わり、多くの場合多様なスタイルが求められている等もナチュラル傾向にある一つの理由と言えるでしょう。
今回取り上げている参考写真は、モダンダンスのジュニアのメイクです。 モダンやジャズ、クラシックと幾つもの演目を踊るので、あえて色も入れずにストレートメイクに近いスタイルにして、各自の表情がハッキリとわかるようにしてあります。 また、その方が、当日後半に予定されているアニーのようなキャラクター性のあるものが、より映えてくるという考え方です。
バレエメイクの基本とポイント
メイクの基本は、ステージメイクのストレートメイクと同様に、クリームファンデーションをベースとしてクリームタイプのハイライト、シャドウ、チークを入れ、ウォータープルーフタイプのパウダーで仕上げています。
目の上のダブルラインやアイラインには、アクアカラーやケーキタイプ、リクイドタイプを用いています。 また、アイシャドウでブルーなどの色をのせる場合でも、ベースの段階でクリームタイプのライニングカラー(例えば、スプラカラー等)で色を入れ、グラデーションを効かせた方がライトがあたった時も色がキレイに出ます。
基本的に、ハイライトは鼻の付け根から鼻先そして、おでこへとぼかすように入れ、頬の中心と眉尻の下にあたる骨の部分にも入れていきます。 シャドウは、鼻の側面とアイホールより少し上にダブルラインといわれる影またはラインを入れ、顔の側面にフェイスシャドウを入れます。
それぞれ個人の骨格や役柄によっても変わってきますが、シャドウの入れ過ぎにより汚くならないようにメイクしてあげるのも、重要なポイントの一つとなります。
最近、発表会等に行くと、必ずと言ってよい程アトピー性皮膚炎の子供を目にします。 また次の発表会でもメイクして出演するのを楽しみにしていて貰うためにも、化粧品や小物にも注意を払い清潔に保つのも大切なことだと自覚させられます。
協力:ダンススタジオ リベルテ