舞台メイクのストレートメイクとキャラクターメイク2

キャラクターメイク

キャラクターメイクのアプローチとしては、まず役柄・性格を熟考します。

ここでは、屈折した性格だと思われるので、顔の左右のバランスが対象というよりは崩してみます。 また、回りの人間からは恐れられているというイメージで、目力で人を威嚇したりもするであろうというイメージから顔の中心、特に目頭にポイントを置いたメイクをしています。 重要となってくるのは、役者が表情を作る時の筋肉の流れをよく観察し、その流れを強調してあげるメイクに努めます。 メイクでビジュアル的な効果をアップさせてあげる訳です。

興味深い舞台作品のひとつに、サルトルの『悪魔と神』があります。 第1幕と2幕での主役の性格の変化、二面性を役者がどう演じるかが見どころの作品です。 ここでは、そのイメージをメイクの題材に取り上げてみようと思います。

このような二面的なメイクの変化は『ジキルとハイド』のような二重人格を扱う芝居でもみられます。 舞台照明の色の変化も捉えさらにメイクの雰囲気を相乗的に変化させたりします。 例えば、化粧品もブラックライト(UVライト)で映えるタイプのものを駆使したりして、表情の変化を強調してみても面白いと思われます。

役者の素顔を生かしたメイクを舞台でもストレートメイク(一般的に言うナチュラルメイク)、それに対し扮装性の強いメイクをキャラクターメイクと区別し呼んでいます。

ハイライト・シャドウのメイク仕上り

写真を見て頂いて分かると思いますが、ここではハイライトとシャドウしか使用していません。 ハイライト、シャドウのグラデーションで筋肉や骨格を表現して顔を変えてみています。

前頁でのストレートメイクの役者のキャラクターより、悪・怒り・恐さそして、いやらしさも加わってきたと言えないでしょうか。 仕上げにアイライン、目頭や小鼻の部分にハイライトとシャドウのタッチを加え、もう少しアクセントを出してみようと思います。

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どうでしょうか、ハイライト・シャドウを駆使することで、顔のイメージがガラリと変わります。 これは舞台メイクの一番の特徴でもありまた、醍醐味の一つと言えるでしょう。 そして、これはクリームタイプだからこそできるテクニックです。

分り易い例として、2面性のある題材『悪魔と神』を取り上げましたが、ポイントは掴んで頂けたのではないかと思います。 キャラクターの特徴をよく考え、メイクを組み立てていきましょう。

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