舞台メイクと普段のメイク

「舞台メイク、イコール濃い顔と思っていませんか?」 宝塚や歌舞伎など一部特殊な舞台を除き、ナチュラルメイクがベースとなってきているのが現状です。

以前は、メイクという専門スタッフがいなかったことや、使われる化粧品も限られていたこと、照明などの事情で仕方の無いことだったりもしました。  それに、原作が外国作品だったりすると俳優を外国人のイメージに近づけるために少々無理のあるメイクをしていました。 今だに表情がみえない程のコッテリメイクをしているのを目にすることもありますが・・・

最近では、化粧品や照明機材やそれらの技術も変わって来たことなどから、ナチュラルメイクで充分対応できるようになってきました。 そして、演出家や役者の意向もナチュラル指向になってきています。

私達は、舞台メイクも普段のメイクも基本的に一緒と考えています。 舞台メイクは、役を作っていくという大きな役割はありますが、普段のメイクも人にどう見て貰いたいとか、自分をどう表現したいかという面では同じだと思うのです。

舞台メイクって?

一言で著すと、芝居(ストレートプレイ)やミュージカル、歌舞伎、宝塚、オペラそして、バレエなど人前で自分を表現したり演じたりする際のメイクと言えるでしょう。

舞台メイクの中でも、キャラクターメイクアップ〈人種や年令、性格など扮装性・表現の強いメイク〉とか、ストレートメイクアップ 〈扮装性の少ない、素顔を生かしたメイク〉という呼び方をする場合があります。

その目的は?

まず、役作り。 演じる役の年令や性格、地域的なこと、環境や時代背景なども考えます。 ステージは創造の世界なので、それに合わせたメイクをするという考え方や、そういう作品もあります。

表情が良く見えるように、ステージと会場の大きさを考える。 照明の色や強さも考慮しメイクします。

それから、回りとのバランスを頭に置き、衣裳やセットの色そして、共演者とのメイクのバランスを見るのも大切だと思います。 一人だけメイクをしないで 顔色が悪くみえたり、一人だけ濃いメイクで目立ってしまったりしても残念ですね。 役者の「役作り」に近いのですが、ステージに上がる前に鏡に向かいながらその役に入っていく作業としてのワンステップでもあるでしょう。

ポイント?

クリームタイプのハイライト、シャドウをきちんと入れる。 パウダータイプのアイシャドウやチークなどは 使うとしても補うといった感覚です。 パールやラメを使う場合には、その使い方にも注意が必要です。

広い舞台では、若干強めにハイライトやシャドウを入れますが、いくら広い舞台といっても肌質が感じられない程ファンデーションを厚く塗ったり、また シャドウの使い過ぎにより色が混ざり合ってごちゃごちゃときたないメイクになってしまうのは、避けなければなりません。 厚く塗りすぎると役者の表情は不自然にそして、人形のように見えてしまいこれも残念ですね。

過度のメイクで役者の個性、話の内容をも奪い取らないようにしないといけません。 バランスを考え、役の個性を引き出してあげるメイクを心掛けるようにします。